サンメイトの開発について

開発のきっかけは、「細霧冷房システム」を導入されたバラ生産圃場において、年間の出荷量が多増した品種も あれば、殆ど変わらない品種もあり、同じハウス内の環境下において、その違いは何なのか? とお客様と共に思案 検討した結果、品種による根の呼吸量の違いから、根域の酸素量 (根のエネルギー)に影響されているのではと考え たことからでした。

温度が10℃上がると呼吸量は2倍になるとの報告から、空気の溶入では不足すると考え、純酸素ガスを分子状で 溶解する装置の開発に着手し、特許を取得しました。 試験をしていたロックウール栽培のバラ圃場では、それまでの肥料設計を大きく変えず、給液管理も既法で行なっ た結果が良好であったため、「サンメイト」を設置するだけで、ある程度の問題は解決できると思い販売を開始しま した。

発売当初に導入されたほとんどのイチゴ・トマト農家様から効果があるとの報告をいただき、栽培に関しては弊社 が提案することは一つも無いと思いました。

また、ミツバやサンチュなどの水耕栽培 (DFT) のお客様から、生育速度が速く、収穫物の重量が増えたとの報告が あり、ますます費用対効果は十分にあり、お客様には満足していただける商品と思いました。

ところが、販売地域が広がってくると、『効果が見えない』とか『変わらない』などの声を聞くようになり「効果 が有る」、という声もあれば、「効果が無い」、と言われることの要因は何なのだろうと思案しました。

その時にはまだ、肥料(イオンバランス)とか、お客様の栽培管理のことは考えていませんでした。 しかし、ある大玉トマト農家様から、「サンメイト」を使用してから〈 尻腐れ果 〉が増えたとの報告があり、同 時期イチゴの新芽やバラの花弁にチップバーンが発症したことや、トマトが過繁茂になり芯止まりしたとの、報告を 受けました。

そこで、平成17年(2005年)高知大学農学部様で、海洋深層水を使用した培養液(EC 10.0ds/m)において、NFT 高糖度トマト栽培で、「サンメイト」を使用した区と使用しない対象区で、無機養分の吸収調査をしていただきまし た。
結果、対象区と比較して、カルシウム等の吸収が促進され、尻腐れ果(B.E.R)の発症率が大きく軽減された結果を、 学会で発表していただきました。
サンメイトのページの実証効果をご覧ください >

以来、お客様の様々な処方の給・排液成分を調べ、「サンメイト」の使用に適合した培養液処方を提案するように なりました。
平成23年(2011年)、再度、高知大学農学部様で、レギュラートマト ロックウール栽培においての尻腐れ発症率、 果玉の肥大などの比較試験をしていただきました。 前回同様に、尻腐れ果の発症率の減少や、果玉の肥大および糖度などに及ぼす影響についても、高効果と発表して いただきました。
サンメイトのページの実証効果をご覧ください >

一つの環境が変わると、他の環境も変えたほうが良い場合が多々あります。
「サンメイト」は魔法の装置ではなく、植物の栽培管理のお手伝いをすることを目的としていて、より効果的にご使用をしていただける栽培技術を提案しています。